起業との違いは?
フリーランスと起業
「フリーランス」や「起業」という言葉は、働き方の選択肢が増えてきた中で耳にすることも多いので、言葉の認知度そのものは高いのですが、それらにどのような違いがあるのかがはっきりせず、どちらも同じようなものとして曖昧に理解されていることが少なくないのが現実です。今後独立するつもりであればフリーランス事情を知っておくことは重要ですが、まずはフリーランスと起業の違いをしっかりと理解しておくようにしましょう。
フリーランスとは
フリーランスは、「個人事業主」と呼ばれることからもわかるように、個人が開業して事業を運営することです。開業するための届け出は、青色申告をするつもりなら先に税務署へ開業届けを提出する必要がありますが、白色申告であれば届出書の提出義務はなく、書類上の手続きなどは一切せずにすぐ事業を開始することができます。「事業を運営する」という言葉にすると、何かとても大がかりなことにも見えますが、企業が相手であれ個人が相手であれ、どこかから仕事を請け負ってその成果に対する報酬を受け取れば、フリーランスとしての事業は成立したことになります。
起業とは
個人で仕事を請け負うフリーランスとよく混同されがちな「起業」は、事業を始めるという意味では一致していますが、会社を設立するという点でフリーランスとは性質が全く異なります。起業にあたっては、青色申告のフリーランスと同様に届け出が必要で、扱う商品やサービスによって別途許可や資格が必要になる場合もあります。また、株式会社として起業することができますが、その場合はさらに多くの手続きが必要です。なお、起業の場合は「会社」なので社員を雇用することができるようになります。
フリーランスを選ぶ人が多い理由
フリーランスと起業の違いは、代表者の呼び名を見るとかなりわかりやすくなります。フリーランスの場合は「個人事業主」で、起業した場合は「中小企業の経営者」です。これらを見比べてみると、双方が全く別であることが理解できるのではないでしょうか。今の日本の現状は、起業する人よりもフリーランスになる人の方が多いと言われており、その数は人口の10%にもなるとされています。
収入面で考えれば起業の方が多く見込めるにもかかわらず、フリーランスを選択する人が多い理由には、収入よりも自由と安全を優先したいと考える人が増加したことがあります。起業する場合、事業を継続させるための資金繰りや人材集めなど、やるべきことが多いだけでなく責任も重くなるのでリスクが大きくなりますが、フリーランスであれば、会社員の副業という形で稼ぐことも可能なほどの手軽さがあるので、この道を選ぶ人が多くなっていると考えられます。
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